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寿司を支えるコールドチェーン

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秋の出張シリーズもひと段落、久しぶりにお気に入りの魚屋さんにて、美味なる魚を買い求めました。

お刺身は秋太朗、あら、ひらめ、石垣鯛。白身が3種類ですが、旨味も脂の乗りも歯ごたえ・食感も個性があり、贅沢な食べ比べ。そして雲丹といくらの小さな海鮮丼。金沢の名手・手取川によくあいました。

和食ブームで海外で寿司が人気だというお話はマスコミでもたびたび扱われておりますが、実際「海外での寿司」に取り組んできた方々に伺うと、課題もたくさんあるんだそうです。

その筆頭が「生で食べられる魚が手に入れられない」こと。どこの国にいっても魚自体は豊富にありますが、「生食用」の処理をしていないために、寿司・刺身として使うことがほとんどできない…とのこと。

つまり日本にはマーケットニーズとしての「寿司・刺身を新鮮に食べたい」が大きいため、それを実現するために、漁業・養殖の場面での処理、物流時・小売店の鮮度管理などコールドチェーンができあがっているわけです。

一方海外にはそのニーズはほとんど無い。必要であれば個別の漁師にあたって特別な処理をお願いする以外ないわけです。生のままいただける新鮮なお魚を常時手軽に手に入れられる環境あればこそ、寿司・刺身文化は日常生活の中に定着しているわけで、原料をマーケットニーズに結びつけるための一連の仕組み含めて「マーケットを創造する」ということになるんですね。海外で寿司店を営んでいらっしゃる方々は「寿司やにくるまで」のチャネル開発から行ったと思うとそのご努力に頭がさがる思いです。