経営視点のデザイン

デザインの効果を高めるために。

デザインだけでは売れません。
デザイン無しでも売れません。

「デザインしたけど変わらない」、その理由は「デザインだけしたから」です。

「デザインしたけど何も変わらなかった、売れなかった」場合の大きな理由に、「デザインだけ」を変えた場合があります。

商品そのものや営業体制、そもそものコンセプトや物流構築など、他の要素に全く問題が無い場合は、デザインだけ変えてもそれなりの結果が出るものです。

何も変わらないのは、デザイン以外の経営要素・事業要素に何かしらの問題がある場合。デザインに加え、その問題をはらむ要素にも手を加える必要があります。

デザインを経営視点、事業視点で捉えることの重要性はここにあります。

つまり、デザインを「デザインだけ」で捉えている限り、デザインの実りは得られないことになります。

経営・事業を見据えてコミュニケーションをデザインする。

1枚のパンフレット、1商品のパッケージのデザインであっても、単体として捉えるか、経営や事業の一機能を担わせるかで、デザインの内容も効果も全く異なってきます。

大企業ではコミュニケーション戦略に関わる事項は社長直轄部門で取り扱うケースが多いように、コミュニケーションやデザインは経営上の重要マター、できるだけ高い視点からアプローチしたいものです。

加えて、デザインにはデザイン費という費用が発生します。費用がかかるのですから、できるだけ効果的に使いたいものです。

製造と営業、入り口と出口、初回とリピートなど、一連の事業戦略の中でのデザイン開発をお勧めしています。

逆に言えば、デザインをデザインからのみ捉えてしまうデザイナーだと、経営・事業レベルの成果創出に貢献できないのは言うまでもありません。

部分最適なデザインをお勧めしない理由

広がりと深まりが生まれない

広がりと深まりが生まれない

たとえばパッケージデザイン。商品を売る視点と、会社の経営方針や事業戦略を理解した視点では、全く異なるデザインが生まれます。1つのデザインが経営にも広範な販路開拓にも商談成約にもつながる・・・それが効果的なデザインの在り方です。

投下費用の効果が限定的

投下費用の効果が限定的

狭い視点で開発したデザインでは、その効果の出方が限定的であるため、投下費用の効果が非常に小さくなりがちです。

関係者の視点も部分最適に留まりがち

関係者の視点も部分最適に留まりがち

部分最適デザインでは、経営・事業にとってのあるべき姿を検討するプロセスがないため、担当者の視点も部分最適に留まり、視野が広がるなどの成長機会を失います。

全体最適なデザイン導入のために効果的な5つのこと

  • 最初は経営陣が主導するのが効果的。
  • 会社のミッションやビジョンのディスカッションから始めると効果的。
  • 事業経験や市場理解ができるデザイナーが効果的。
  • ロジカルな戦略思考とセンスを活かしたデザイン開発を両立できるデザイナーが効果的。
  • 自社の持ち場とデザイナーの持ち場を役割分担する捉え方が効果的。

経営視点でのデザイン開発がなぜ重要なのか。

たとえば商品パッケージをデザインする場合。どこのエリア・どんな業態で販売したいのかを確認するのは当たり前の話ですが、それに加えて重要な要素となるのが営業体制です。

その会社の持つ歴史や製造技術などの要素も鑑みて営業戦略を組み立てますが、その際に重要なのは営業担当社は何人いるのか、卸先はどのくらいあるのか、新しく開拓する販路はどうやって切り拓くのかなどの要素です。

営業体制をどう活かすか、営業戦略を実現可能なものにするために、どんなテイストが必要なのか、そのような視点なくしては、せっかくの新しい商品パッケージも宙に浮いたような、どこにも着地できないものになってしまうのです。

どんなデザインを行う場合でも、それが用いられる状況・状態・体制・環境を踏まえ、「経営に資するデザイン」であることが必要なのです。

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