ミッション

「伝える力」を会社と地域のエンジンに。

ご訪問いただきありがとうございます。

株式会社STUDIO Kの代表をしております中島秋津子です。
ミッションの背景につきまして、地方におけるデザイン事情やその課題なども合わせてご紹介させていただきます。少々長くなりますが、よろしければ、お付き合いください。

1:600を超える事業課題に取り組んで

2000社の「伝える課題」に直面してわかったこと。

STUDIO Kはこれまで、地域の会社・事業者の方、またその方々の事業支援を行う行政・自治体、商工会や商工会議所など中小企業支援機関の方々を対象として、「伝える」ためのデザイン制作や事業拡大・販路開拓、各種プログラムの企画・運営を行ってきました。

会社・事業者からの直接のご依頼が2019年度までで450を越え、講師としてご依頼いただくセミナーや行政・中小企業支援機関の事業支援プログラムを含めると、2000を超える「会社・商品・地域・団体の伝わらない課題」に直面してきたことになります。

ご存知の通り、弊社は小さなデザイン会社、地域のための“伝える”専門会社です。ですが、小さな会社だからこそ、地域を拠点とする中小企業や小規模事業者の皆様の「売れない」「お客様が来ない」などの課題、思うように成果がでないお悩みが自分のことのように感じられます。

というのも、STUDIO K自体が、まったく知人も知り合いもいない、初めての場所・鹿児島で創業し、「伝える」ことを繰り返し積み上げてきたことで、450社を超える会社のお手伝いさせていただくようになってきたからです。本当にありがたいことです。

800人に一人のデザイナーと出会えるか?

2:800人に一人のデザイナーと出会えるか?

デザインの力を上手にビジネスに活かしている会社は、都市圏に多い。

たとえば、デザイナー職の人数は、東京では働く人のうち120人に1人、鹿児島では800人に1人というデータがあります。
※デザイナー:グラフィックデザイナー、WEBデザイナー、テキスタイルデザイナー、プロダクトデザイナーなど全ジャンルでのデザイナーの全体数。

たとえば名刺交換。120人分の名刺を持っている人はけっこうな数いらっしゃるでしょう。一方で800人分の名刺を持っている人はそうそう見つけられないはずです。

120人であれば、知り合いや子どもの学校行事で知り合った人がたまたまデザイナーだと判明することもありそうですが、800人に1人では出会う機会そのものが非常に稀なことになります。

そうした「デザイナーと出会いにくい環境」の中で、要件を満たしたデザイナーと出会う確率はさらに低くなってしまいます。

3:デザイン活用度が低く苦手な地方

東京と地方でなぜこんなにデザイナー職の存在比率が異なるのか。

それは地方ではデザインの活用度が低く、デザイナーの絶対数が少ないからです。デザイナーの絶対数が少ないのは、デザインに関する市場が小さい、言い換えれば各会社におけるデザイン関連予算・コミュニケーション関連予算が少ないことを意味します。

つまり地方の会社では顧客・ターゲットに向けてデザインを活用したコミュニケーションの活性化を図る会社が少ないことを意味します。会社や商品・サービスの強みや魅力、特長を、お客様や取引先、市場に「伝えていない」会社が多いことを意味します。

逆に言えば。
デザインを活用している会社が少ないからこそ、効果を発揮しやすいとも言えます。「伝えようとする」その姿勢そのものが差別化要素となり得るのです。

さらに言えば。
デザインを活用していても成果を出せている会社はその一部に過ぎないのが現実です。デザインに携わる私たちとしては、とても残念なことではありますが、否定しようがない事実です。これはデザイン会社や印刷会社などデザインの提供側=デザイナーに大いに責任があることに加え、一方で利用側=発注側にもデザイン活用の経験・ノウハウが少ないことも複合的に重なり、デザインの活用度が低い状況が生まれていると言えます。

デザインは手段、「デザインで◯◯する」

4:デザインは手段、「デザインで◯◯する」

デザインの結果が出ていない場合、「デザイン自体」がゴールになっているケースが多い。

会社にお店に、商品にサービスに、何かまとわせなくては・・・。何かおしゃれな感じにしたら売れるのでは・・・。このように「何となくデザイン」した場合は、なかなか思うような変化が起こりにくいことがわかっています。

STUDIO Kでは創業して以来、デザインをゴールではなく手段ととらえ、取り組んでまいりました。たとえば、デザインしたいとご相談いただく場合には、

  • 商品の売行が減ってきた
  • サービスの注文を増やしたい
  • 来店者が減った
  • 商談が決まらない
  • 採用しようにも応募がない
  • 会社が知られていない

などの課題をお感じになられていることが多いものです。

これらの課題に対してデザインの活用を考えていらっしゃるのであれば、これらの課題にデザインを用いてどのようにアプローチするか、デザインを課題解決のため効果的に用いることが成果につながるポイントになります。

5:経営・事業の中で稼働するデザイン

デザインの効果を高めるために、大切にしているポリシーがあります。

それは経営の中で、事業運営の中で、デザインを捉えるという視点です。デザインはお客様・対象者との接点で用いられることが多く、その意味では非常に重要なパートを担っています。

とは言え、デザインだけで、すべてが上手くいくわけではありません。

たとえば商品やサービスの質そのもの、営業の体制、生産・製造体制など、会社・事業を構成する要素は多様であり、いくつもの要素をうまく組み合わせ機能させることが、成果を最大化する要点だからです。

他の経営要素、事業要素との兼ね合いで、制約条件を踏まえ、強みを活かせるデザイン開発が重要だと考えています。

制約の中でも機能するデザインを

6:制約の中でも機能するデザインを

事業責任者経験で「組織の中で機能するデザイン」に注目するように。

前職時代、赤字だった通信販売事業の黒字化と拡大というミッションを与えられ、責任者としてマネジメントに当たっていた時、事業の構成要素一つ一つが有機的につながっていることが、成果を生み出すためにいかに大切か、身に沁みるほど経験しました。

どんなに画期的な商品を開発することができても、その良さが伝わらなければ注文が増えることはありません。注文が激増しても、受注窓口や発送インフラが整備できていなければ売上にはなりません。

カタログページやECサイト、商品のデザインだけが突出していれば、瞬間風速的な結果は出ます。しかし長続きしません。特に利益創出はとても難しくなります。

「作る(商品)」✕「伝える(販売)」✕「支える(インフラ・システム)」が有機的に構築できていれば、効果を何倍にもできるのです。

言い換えれば、
デザインだけでは売れません。デザイン無しでも売れません。
事業体としての戦略的なデザインが必要とされるのです。

7:デザインする前と後

STUDIO Kでは「デザインする前」と「デザインした後」を重視。

どうすれば課題解決につながるのか、成果に近づくのか、その要件定義を行うのが「デザインする前」。

デザインをリリースした後、どのようにデザインが稼働しているのか、他の要素とうまく絡み合って事業体として機能的な動きになっているのかをモニタリングするのが「デザインした後」。

そうして、さらなる課題が見つかったり、新しいテーマが見つかったら、次の段階の「伝える力構築」に向かっていく。

そうやって、だんだんと会社の、組織の、チームの「伝える力」が向上していくと、「作る力」と掛け合わせた効果がさらに倍々ゲームのように大きくなっていきます。恒常的に螺旋状に向上していくようなイメージです。

価値を見える化して差別化

8:価値を見える化して差別化

見えない価値をビジュアル化できるのがデザインの力。

デザインすることで、それぞれの会社での熱心なお取り組みや工夫・技術、思いという、商品やサービスの体験だけではわからない「見えない価値」を見える化できます。

それは独自性の源泉です。

価格競争に巻き込まれにくくなります。

商品・サービスの機能性だけでは違いや差がわかりにくいと言われる今。

見えない価値を発掘し、その価値を言語化・ビジュアル化し「伝える力」を向上させ、経営・事業環境を変化させたい会社・事業者の方々にとって、相談しやすく、適切なアプローチをご提案できるSTUDIO Kでありたいと願っています。

「伝わる喜び」を体験していただけますように。