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浮世絵の構図とデザイン~2.7

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1:食品表示の一部デジタル化検討開始
2:宮城のアンテナショップ、クラファン経て再開
3:日々雑感~展示会と浮世絵

1:食品表示の一部デジタル化検討開始

通販通信に『食品表示のデジタルツール活用、eBASEなど3社から関連システムをヒアリング』と言う記事です。
→記事はこちらから

義務表示事項の一部をデジタル表示で代替する方向に向かうもよう。

食品パッケージの裏面の使い方、及び義務表示事項以外の表示内容・方法について、パッケージデザイン作成プロセスに変更が生じることになりそうです。

容量が小さな商品は義務表示事項を掲載するだけで四苦八苦。購入検討・利用における情報提供を改善できるのではないかと期待しています。

2:宮城のアンテナショップ、クラファン経て再開

宮城県物産振興協会が運営する『宮城ふるさとプラザ』。

東池袋で長く営業していましたが、テナント料を負担する県が費用に見合う効果がないとして賃貸契約を更新せずに閉店することとになりました。
→多い時で年7億円の売上に対し、賃料1.3億円らしい。

移転先を探し既存店舗を12月に閉店、クラウドファンディングで退店・移転関連費用を調達し、めでたく1月28日に日本橋茅場町に仮店舗でオープンされました(来年の本店舗移転予定)。

注目したいのはクラウドファンディング。都心に住む宮城県出身者の支援に加え、地元特産品メーカー、サンドウイッチマンさんなど宮城出身有名人の方々の後押しなど、「存在を応援する人たち」の姿を顕在化することが、この新店舗での継続の動きを加速したように思います。
→クラウドファンディングのページはこちら

県からの支援なしで独立採算となると、店舗運営・商品開拓・販売促進でひときわの工夫努力を求められると思いますが、熱い応援を受けての継続。来年の本店舗オープンに向けての動きを注目、そして期待しています。

3:日々雑感~展示会と浮世絵

1/22~1/23フードスタイル関西という食品系展示会で出展サポートでした。

私としては今年で2回目、ある程度勝手もわかっていましたが、昨年との人の流れが違い、ほんとうに展示会はなまもの!と改めて思った次第。来年に向けてのメモが37個たまりました。

そして「県外出張では必ず美術展」に行くことにしているので、今回は大河ドラマでも注目が集まる浮世絵『歌川国芳展』@大阪中之島美術館へ。

幕府の規制があっても工夫とアイデアで画作を続けた歌川国芳。

一時70人の弟子を構えていたらしく、画への熱意・力量はもとよりお人柄、リーダーシップも優れた人だったみたいです。

画風も多彩でオランダ本の挿絵と同じ構図で赤穂浪士の討ち入り場面を描いた浮世絵も。好奇心強く研究熱心だったから、大胆な構図を生み出せたのかもしれません。

誰もが見たことあるはずの『相馬の古内裏』。左側の姫様が呪文で骸骨を召喚している様子で山東京伝の読み本がもとになっているものです。

この浮世絵「三枚絵」と呼ばれ、浮世絵の基本サイズを三枚横並びにしたもの。ほかにも三枚絵の作品は多く、例えば一枚ごとに人物が描かれ、三枚並べると風景がつながっているというような「一枚でも成立、三枚でもよろしい」(できれば三枚買ってね♡)という構図がほとんど。

それに対しこれは三枚連続であることが最大限の効果を発揮する構図。一枚ごとで完全不成立ではないですが、テーマは伝わってこない。「すげえな、この骸骨!」と思ったら、三枚買わざるを得ないわけです。

「与件のスペースをどういかすか」はデザインのスタートして非常に大切な問いで、(国芳はちんまりちんまり、一枚ずつに描くのから脱皮したかったのかなあ)なんて思ったり。そんなことに気づくことができるので、美術展に定期的に行くのです。

展示数もたっぷり。解説も細やか。建物空間も凛として心地よい。すばらしい美術展でした。