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《中小企業の採用3》大卒時の仕事探しと企業情報

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▶大卒生の意識調査
経済産業省・近畿経済産業局「学生に響く中小企業の魅力発信(H30.12月)」では、関西圏の学生に対し、就職先としての中小企業の調査結果がまとめられています。

▶就職先の企業規模は気にする?
就職先の企業規模そのものについては「関係ない」という回答が6割。もちろん大企業志向の学生も2割強はいますが、「規模だけ」を問題視されるケースは少ないと見て良さそうです。一方で、企業規模に比例することが多いと言われる賃金や福利厚生等の面も含めると、数値バランスが変わってくる可能性はあると予想されるところではありますが。

▶中小企業は「情報がない!」
中小企業は規模だけで敬遠されているわけではなさそうですが、「どこで情報を入手したらよいかわからない」「中小企業で働いている人から話しを聞くことがなく、イメージがわかない」という2つが大学生から見たときの大きな課題となっています。情報が無いものは検討できません。求職情報を知らないだけでなく「その会社の存在そのものを知らない」という現状を暗示させます。合わせて「給与が安いイメージがある」「経営が安定していないイメージがある」など「マイナスのイメージも第2グループとなっており、「適切な企業認知と企業理解」のための努力なくしては、中小企業が就職先として選ばれる可能性は非常に低いと思わざるを得ない数値です。

▶学生は中小企業にこんなことを求めている!
この調査の中には大学生たちの生の声も掲載されていますので、いくつかあげてみます。中小企業について「何にも知られていない」という現状、愕然とするほどの状況が浮かび上がってきます。これでは就職先の候補に上がってくるはずもありません。

◯大手サイトでは大企業と中小企業が分かれていないので、見ているかもしれませんが、「こういう中小企業がある」と紹介されたものしか知らないかもしれません。

◯ 大手サイトでやりたい事業とか打ち込むとどうしても大手企業が検索され、中小企業は情報が出にくいのが特徴かと思います。

なにかしら情報開示とかしてくれないと、そもそも知らないものを調べに行こうってなるのは・・・。

◯自分から中小企業を探そうとはしませんでしたが、今見ている会社の子会社や取引会社で資料を見たときに中小企業を初めて知りました

◯授業で企業の方が来る連携講座がありましたけど、思い返してみると全部大企業の方しかきていないなと。中小企業の方に出てきてくれたらなと。

学校で中小企業を知る授業を受講したことがあり、いろいろ考える機会が多かったです。他の大学でこういった授業があるのか分かりませんが、1つの手段ではないかと思います。

◯企業を知る一番の機会が、行きやすいこともあって学内での説明会ですね。就活サイトでは調べると大手ばかり出てくるので、出やすくするようにするとか。

▶鹿児島の中小企業は大卒就活生にほぼ知られていない!?
以上の調査は関西圏をベースにしたものです。大卒生は主にインターネット経由で情報収集することを踏まえると、WEB開設率やその充実度が低いと言われている鹿児島では、関西よりもさらに「鹿児島の中小企業は大卒生に知られていない」と想定されます。まずは最低限自社のWEBサイトを開設・リニューアルし、就職先検討として必要な事業内容や働くイメージ等の基礎情報を整備、さらに直接話しができる場を設けるなどの工夫無しでは、中小企業の大卒生採用の現状は変わることはないだろう。。。と思われます。



うちは高卒にしろ大卒にしろ新卒生ではなく、転職組を探している。
という企業は多いでしょう。
転職希望者はどんな情報を見ているのでしょうか。

続きは明日。