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withコロナ時代の小さな会社の適応戦略-05テレワーク1週間目編

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新型コロナウイルス感染症の影響に対して、地方の、小さな、BtoBサービスを提供する会社はどう適応したらよいのか、試行錯誤の記録を「withコロナ時代の小さな会社の適応戦略」というテーマで書き記す備忘録&日記シリーズ。
▶最初はここから。
withコロナ時代の小さな会社の適応戦略-0

【目次】
1:地方の小さなデザイン会社のテレワーク開始
2:基本方針の考え方
3:始めて気づいた不具合や失念していたこと、まだ解決策が見つからないこと
4:その他、テレワーク対応が必要なこと
5:今後のテレワーク


1:地方の小さなデザイン会社のテレワーク開始
7都府県に発令されていた緊急事態宣言が全国を対象としたその瞬間、事務所のテレワーク移行を決定いたしましたが、その経緯は
withコロナ時代の小さな会社の適応戦略-01テレワーク開始編
にまとめましたが、その後の様子をまとめてみます。

開始前の方針的なものは上記にまとめましたがこんな内容になっていますので、ぜひご覧になってみてください。
1)方針
2)ステージ
3)テレワークの方法
4)テレワーク開始日
5)テレワーク開始後の社内コミュニケーション
6)オンライン会議で使用するツール
7)残業について:ひとまずは、原則残業禁止
8)「不」を感じたら
9)テレワーク時の生活に関しておせっかいなドリフ的注意事項

2:基本方針の考え方
1)基本的な考え方
感染予防に十分留意する必要はありながら、鹿児島の現状を考えると、東京クラスのテレワーク完全実施は現時点では適切ではないと考えました。
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【ステージ1】緊急事態宣言が鹿児島に出ても、ほぼこれまでと同様の対応を要求されている段階
→→→会社でしかできない業務のため一部出社有り(慣れるための期間、最短時間で)
【ステージ2】東京など先行する7都府県クラスで、具体的な行動抑制要求がでる段階
→→→社員は完全在宅
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このようにステージを分けたのは「身体の安全と精神の安定」の両方を考えた末の結果。鹿児島での感染および対応する医療体制が、東京クラスの緊張感になるにはもう少し時間があると思われます。現時点で完全テレワークにすると、ストレスがより高まるのではないかと考えたのです。

2)テレワークに伴うストレスの種類
心理学の専門的な見地からするともっと細やかな見方ができるんだと思いますが、マーケティング分野の実務家で小さいながらも経営者である私は大きく2種類、注意すべきストレスがあると考えました。
①移行ストレス
オフィスワークからテレワークの切り替えに際して発生するストレス。環境が変われば誰しも何らかのストレスを感じます。それに会社と同じような仕事の仕方ではなくなるので、少しの制約・制限・遅滞などに対するストレスもあるはずです。また例え準備していても抜け漏れあるはず・・・。

②長期化ストレス
環境が変わるとストレスが生まれると同時に、ちょっとした期待感・ワクワクも生まれます。けれどそれも長期化すれば別問題。不都合も我慢で乗り切れる最初の1~2週間は良いけれど、それが1ヶ月、3ヶ月、半年、1年と続いた場合に別のストレスも生まれそうです。

幸い鹿児島ではまだ時間をかけられます。よって、STUDIO Kでは「テレワークはすぐに開始する」しかし「ステージ2までは完全在宅にはしない」という方針にしました。

3:始めて気づいた不具合や失念していたこと、まだ解決策が見つからないこと
1)デザイナー関係
デザイナーは実際の店頭を視察したり、商品を見て手にとって考えたり、デザイン案を印刷して組み立てて支障がないか検証するプロセスがあったりと、どうしてもオンラインだけで仕事をすることはできません。そのあたりの対応やテレワーク始めてから(おっ!)と気づいたことはこんなことでした。
▶自宅での印刷、プリンター設置する?
現時点家での印刷は不可能。プリンターを入れるかどうするか。入れるにしてもA3可能でないと用をなさないので、けっこうな大きさになってしまう・・・デザイナー宅は会社まで徒歩10分、立ち寄りしなければ通勤での感染可能性は低いので、プリンター利用時は会社に出社。
▶デザイン用のフォントを会社と自宅と両方で契約しなければ!
これはうっかりしてました。色々契約しているフォントのうち、モリサワのものはパソコン1台で1契約とのことで、慌てて自宅用MACパソコンからも契約追加。

2)サーバーセキュリティアップ
▶会社サーバーへのアクセスとセキュリティレベルのアップ
外部からアクセスすることになるので、お世話になっている会社のご指導のもと全体的なセキュリティレベルを諸々アップさせました。念には念を。

3)撮影をどうするか
▶密になりやすい撮影時の対策
現在テレビ番組もドラマの撮影を延期したり、ロケ撮影を取りやめたり、スタジオにタレントが集まる事自体も取りやめたりしています。テレビ番組ほどではないですが、写真にしろ動画にしろ撮影にはそれなりの人手が必要で、スタジオ内での撮影となると窓を開けることもできません。

この撮影だけが、弊社の仕事の中でオンラインでは代替が難しい業務なのです。明日撮影がありますが、それは今までだと5人集まっていたのを必要最低限に抑え、かつ少々時間がかかっても距離を保って実施することにしていますが、その方法で今後も継続できるかどうか、検証も兼ねて、またカメラマンとも相談しつつ、撮影してこようと思っています。

4)長期化に備えて
いきなり完全ではなく、弊社内もお客様対応としてもテレワークに慣れつつ、本格的な自粛期がやってきたら即完全在宅に切り替えられるようにしつつ、現時点では必要以上の環境変化ストレスを生じさせないことがポイントだと思っています。
▶週2回の出勤
現時点では週2回出勤しています。東京ですでに1ヶ月半の在宅テレワークをしている知人によると「最初はいいな!と思っていたが、10日経ったらそれにも慣れ飽きるようになり、今は同僚との他愛のない会話だったり会社の動きを誰かの電話で感じてたことが恋しい」とのこと。いつかかご市Kまでも完全在宅になるでしょう。それまでは週2日、1日の出勤にして、ストレスを貯めすぎないようにしていきます。

▶毎日のオンライン・ミーティング
在宅の日も定例のミーティングをして、お互いの進捗だったり、困りごとがないかの確認だったりを行っています。どちらかというと今までの会社でのミーティングよりちょっと丁寧気味を心がけていますが、これも時間が経てば変わっていくことでしょう。写真はそのミーティング時のもの。わざと顔部分にバーチャル背景がハマるようなやり方を見つけて、一緒に遊んでいるところです。オンライン会議のいろんなやり方を試しつつ、遊んだりもしながらやっています。

4:その他、テレワーク対応が必要なこと
現在は社長のみ出社して、会社という場所で発生するもろもろに対応していますが、あ、これもどうにかしなきゃ、と思うのはこんなことです。
・宅配物の受け取り方:自宅にするしかないのかな?
・郵便物の送り方:光熱費などの公共料金や各種定例契約もののご案内、契約書などの郵便物の受け取り、対応
・請求書の送り方:弊社からの請求書も今月末から郵便送付を取りやめ、データのメール送付に切り替えようと思います。
・振込や経費生産などの経理業務:入力後は全部データ化されているんですが、もとの伝票は紙ベースなんですよね、これはどうしよう。

5:今後のテレワーク
緊急度が現状のままであれば、これから開始から1ヶ月はこのような方法で進めていきつつ、対応方法を決めていく予定です。それにしても、急な緊急事態宣言の発令で、全く経験のないテレワーク入・在宅ワーク入をした東京の方々、混乱などもおありだったでしょう。大きな会社も小さな会社も、テレワーク未導入の会社にとっては、みんなそれなりに大変だったと思います。鹿児島の私たちはその方たちの経験談を教えていただきながら進めることができます。ほんとうにありがたいことです。