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《食品表示》パッケージデザイン4情報とチェックリスト

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▶パッケージデザインが発信する4情報
パッケージデザインには商品情報を適切に伝えるという役割があります。商品情報には複数あって、中でも以下の4つはとても大切なものとなっています。
①今回の食品表示法等にもとづく商品情報を伝達する役割
②商品の食べ方・使い方などの利用情報を伝達する役割
③「どんな特徴があるか」を消費者に伝える役割
④「あなた向けの商品ですよ」と店頭で消費者にシグナルを発信する役割

▶①食品表示法等にもとづく商品情報伝達
商品の原料、賞味期限、製造者、栄養など基本的な商品情報に加え、容器包装リサイクル法マークという環境対応情報、JANコードなど流通情報などどの商品にも必ず付与されるべき情報のことです。ある意味、商品販売・流通における最低限の基礎情報です。

今回の食品表示法対応はこの①部分の対応になります。

▶②商品の食べ方・使い方などの利用情報を伝達する役割
そのまま食べるのか、湯煎で温めるのか、レンジで何分温めるのかなど、商品を正しくお召し上がりいただくための情報です。食べ方を間違えるとせっかくの美味しさが減少してしまいます。メーカーとして苦心して作り上げたその美味しさを、できる限り最高のレベルで楽しんでいただくための情報です。

▶③「どんな特徴があるか」を消費者に伝える役割
スーパーやコンビニなど日常的な商品を購買する小売店には同種の商品が複数並んでいます。複数どころが30種程度並んでいることも珍しくありません。鹿児島にあるA-Zというスーパーは県内で販売されているほぼ全ての醤油が揃えられており、何本分も醤油棚が並んでいることで知られています(醤油は食べてきた味という体験的嗜好性が大きい商品だからでしょう)。その中で、今日購入する一つの商品を選んでいただくための情報です。例えば醤油だと、原料は◯◯大豆、製造方法は◯◯仕込み、作り手は創業◯年、健康的には減◯◯タイプなどなど。

▶④「あなた向けの商品ですよ」と店頭で消費者にシグナルを発信する役割
たとえば醤油を買う場合、醤油コーナーにある全商品を手にとって商品情報を確認する人はいません。みんな棚の前でざっと見て「これかな?」と2~3点手にとって吟味して、そのうちの1つをカゴに入れるというプロセスを経てレジに向かいます。その当人が意識的・無意識的問わず重視しているポイントとの合致点を探すための情報です。「なんか健康に良さそう」「良い原料使ってそう」「大きさが丁度いい」等など。

▶時代感覚とズレていないか、チェックしてみよう
今回の食品表示法対応では上記の①部分の変更が求められているわけですが、それ以外の②③④においても見直すべき点はありませんか?②③④部分が適切かどうかを検討するためのチェックリストの簡易版です。
[  ]1:商品の食べ方・使い方は全世代で概ね通用する表現で説明されているか?
[  ]2:商品の食べ方・使い方にレンジ使用時の説明が入っているか?
[  ]3:残った場合の保存方法について説明されているか?
[  ]4:増えている食べ方・食のライフスタイルに対応した説明が入っているか?
[  ]5:商品がもつ利点は、今でもそのまま利点となっているか?
[  ]6:優良誤認などにつながる表現で、現在受け入れられないものはないか?
[  ]7:同じ棚にならぶ同種商品と違う強みが伝わるように記載されているか?
[  ]8:同じ棚にならぶ同種商品と違う佇まいを持っているか?
[  ]9:その商品を買ってほしいお客様が気になる情報(視覚的・文字的)は入っているか?
[  ]10:そのカテゴリー商品の点数の増減を考慮したデザインになっているか?

▶1つでも該当すれば、パッケージデザインのリニューアル検討要
上記は商品の店頭認知からリピートに至るプロセスにおける、発売後年数の経過による影響を受けやすいものを中心にリストアップしたものです。どこかにチェックが着いたということは、売り逃しをしている可能性も大きいと考えられます。

▶変化無しは時代からズレていく!?
明治ブルガリアヨーグルトの事例のように、時代を超えて愛され続ける商品であるためには、時代に合わせていく観点も必要なもの。80年にわたり同じ菓子を販売している会社の社長さんによると、「時代が変わった分だけ作り方等を変えているから、お客様は変わったと気づいていない」とのこと。つまり時代により感覚も生活も変わる分、商品側に変化がなければ、時代からズレていくということです。

①だけを見直すのはもったいない!ですよね。
①は法・ルール対応、②③④は言わば販売促進、売上増に関わる情報。せっかくですから②③④の再考チャンスにしてみてはいかがでしょうか。



よく分かるんだけど、
そもそも食品表示法対応だけでも
「情報整備できた!」と思ったら抜け漏れがあって、
何度も修正してて・・・

続きは明日