事業考 時間だけができること
鹿児島県主催の鹿児島の食とデザイン事業の企画運営を担当させていただいていますが
それが始まって今年で5年目。
ちょうど4年前の2013年8月26日から最初のプログラムがスタートしました。
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写真は初めて取材いただいたときの新聞記事なのですが、
このときは「今から始まる」という緊張感と準備に追われまくっていて
いっぱいいっぱいだったことをよく覚えています。
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「食品にデザイン力を」というタイトルも懐かしく、
その前年に社説欄の客員論説委員として「食品のパッケージデザイン」をテーマに書いた時と2回、
鹿児島のメディアで「食」と「デザイン」が一つの文脈で語られた日だと
ちょっと感慨深く思ったこともよく覚えています。
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このまる4年で、価値を見える化するデザインの力を使って、
食品を喜んでくださるお客様に届けていこうという流れは
一つの当たり前の経営的価値観になってきたかなあと思っているところです。
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もちろんやるやらない、できたできなかったなど
挑戦の度合いにはいろいろあって
その中から生まれてきた新しい課題に対応しているのが
現在の鹿児島の食とデザインのプログラムなのですが。
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そんなふうに少しでもデザインの捉え方が変わってきた立役者には
総勢50に届こうとする講師の方々のご協力、
忙しい中さまざまなかたちで関わってくださったデザイナーさんのご尽力など
感謝してもしきれない気持ちがあるのです。
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でも一番の立役者は誰か?と考えてみると
5年目まで継続してこれた「時間」ではないかと思うのです。
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新しい考え方が広がり少しずつ取り入れられある場所で定着するのには
どうしても時間がかかります。
一気に結果を出してしまいたい気持ちはあっても、
一時の勢いだけでは、ある意味、後に残らないキャンペーンみたいになってしまう。
1年目、2年目…と定期性をもってその必要性や効果、
実施時のノウハウなどを提供し続けられたことが
やっぱり一番なのではないかと思っています。
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で、なぜその時間が可能になったかと考えると、
講師、デザイナーはじめすべての関係者の皆様、
そしてご参加いただいた企業の方々の取り組みあってこそ、なのです。
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まる四年という時間とともに日々を送ってこれたこと、
本当にありがたいことだと、改めて思い返した朝でした。
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今日からはお盆もあけて皆様ほぼ平常運転の開始、
STUDIO Kも明るく、元気に、営業しております。
中島