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MBCラジオ・スマイルネットワーク④かつお節編

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10月から12月の木曜日、MBCラジオの『モーニング・スマイル』内の
「スマイルネットワーク」にて気になった新聞記事をピックアップして紹介しております。

4回目の10月22日にテーマにしたのは
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南日本新聞 10月19日(月)12面
わたしたちふるさと発見隊
「伝統の技が生む風味」
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枕崎市立立神中学校の生徒さんが
枕崎のかつお節製造工場を取材して書いた記事です。
■記事の内容は、かつお節について
○紀州和歌山の漁師が燻製のかつお節を製造し
1707年に枕崎にかつお節製造が伝わったという歴史。
○カツオの頭や内臓を取り除き、水煮して、骨を取り
焙乾・カシの木などの煙でいぶすという製造プロセス。
○カビ付けした最高級品・本枯れ節だと1年以上かかるという
てまひまかけた高付加価値商品の存在。
○生徒さんの感想として「世界の人に味わってほしい」
というものでした。
この中学校の校章は、カツオをモチーフにしたものというのも
枕崎らしいです。
■この記事に興味を持ったのは2つの個人的体験があったからで、
1)地域ごとの出汁体験
○大学進学で一人暮らしを始めて以来、出汁をとり続けていて
引っ越すたびにその地の出汁を学んできたので興味津々。
○岡山では瀬戸内のいりこやエビ、東京では各種の昆布、
そして鹿児島ではかつお節・さば節など。
2)取材経験
○鹿児島でかつお節製造工場を仕事で取材したことがあり
この生徒さんたちと同じように大変感動。
○いぶした煙で黒光りした焙乾をする倉庫内では
一番下の層に煙を出すための明々と燃える薪、黒と赤のコントラスト
○食をつくりだす印象的な風景でした。
そして、かつお節についてこんなこともご紹介しました。
①日本料理を出しで支える鹿児島
・日本のかつお節の7割や枕崎と山川で生産
・特に最高級品である本枯れ節は山川で7割を生産
・鹿児島は300年の歴史をもつ鰹節の最大の産地、だしで和食を支えている
②かつお節以外の「だし」も
・サバ節、ウルメ節、ムロアジ節は鹿児島にきて初めてみた
・「あごだし」といえば長崎が有名ですが
最近では屋久島産の飛び魚をもちいたものも。
③うま味
・出汁と言えば、和食に欠かせないうま味のもと。
・約100年前に日本の科学者により存在が発見されたが
それ以前から和食では経験的にその存在が活用されていた。
・うま味は海外でもアルファベットでUMAMIと書かれる。
④海外からの関心高まる
・世界のトップシェフから、健康食材の面でも関心を集めている。
・うま味がある食材を使うことで、油脂分や塩分を控えることができ
この点が健康的な食をつくりだすことに役立つという観点。
鹿児島で食の仕事をしているだけで
こういう知識や経験が自然と備わってくるのが、さすが最大産地の鹿児島。
これから冬を迎えると出汁の効いた温かいものがおいしくなります。
ぜひ今年の冬は鹿児島が誇る様々な出汁をお試しください。