山の上にて

お客様に連れられて山の上へ…もっと適切な言い方をするならば「山の奥へ」。山の奥、木々の奥にある田んぼや畑が目的地です。うねうねとしたワインディングロードを走ること数十分。運転したのは私ではありませんが…。

ふだん田んぼや畑を見ることはあっても、周囲から全く見えない場所にある田んぼや畑を見るのは、島根県にある祖母の田んぼ以来久しぶりで、なんとも伸びやかな、そして懐かしい気分を味わいました。

ホーホケキョの鳴き声も森を抜け山から空に響き渡っております。まるでサラウンド状態。しかも音色がクリア!

土も空気も水も日差しもすべて清らかな地だとわかると、そこで栽培されるものがとても楽しみに思われ、時期時期に何を栽培されているのか、栽培カレンダーを知りたくなったり。冬の葉野菜の味を想像したり。きっと肉厚なんだろうなあと思ったり。

昨今、「物を売る上ではストーリーが大切だ」等ということが言われるわけですが、こういう気持ちになるものが「ストーリー」。決して無理やり作り上げたりするものではないのよね、と、いつも思うことを、山の奥でも、同じように感じた日でありました。
中島秋津子