【STORY】屋久島ヴィータキッチンの屋久島パスタラボ

ちょうど2年前、2016年の秋口、弊社STUDIO Kでは新しいプロジェクトに参加しておりました。それは屋久島のレストラン「屋久島ヴィータキッチン」さんが取り組む、初めての県外市場向けの商品リリースに関わるプロジェクトです。

屋久島ヴィータキッチンさんはご夫婦でていねいに屋久島や鹿児島の食材を用いたメニューを提供されるレストラン。ランチでも2000~3000円代半ばと決してお安くはないのですが、そのコンセプトとお味が評価されている稀有なレストランです。特に海外からの観光客も多く、英語のHPやネット予約システムも完備されています。

その屋久島、世界自然遺産として日本のみならず世界中にその名を知られ多くの観光客が訪れる地ではありますが、実は入島者数が年々減少しています。屋久島・鹿児島食材を用いたメニューをレストランで提供し、ジャムや紅茶など加工食品を屋久島内で販売するヴィータキッチンさんの主なお客様は、屋久島を訪れる観光客。もちろん影響が生じることが懸念されるわけです。

そこでレストランメニューで定評のあるパスタを、ソース+パスタ+トッピングのセットで商品化、県外というより島外で販売していこうという計画で加工食品化するための商品開発を進行中でした。
  

課題はいろいろあり、①認知がないこと(特に加工食品販売業界では)、②離島ならではの不利、③少量生産、価格が高いなどなど。
①認知がないこと
多くのローカル中小企業メーカーさんが抱える課題なので私たちにもノウハウがあるので超えられます。
②離島ならではの不利
包材食材一つとっても候補が少ないこと。納品に関して天候による輸送不可能状況が明らかに想定されること。
③少量生産
レストランで出していたものを、加工食品として味も楽しみも落とさず提供するために、手作りを守っていらっしゃいますので、これは当たり前。屋久島の良さを伝えたいという強いお気持ちあればこそ。逆に少量だからこその面白さを伝えるのが弊社の仕事です。
④価格が高い
概ね千円台後半の価格。今どき安いものを探せばソースもパスタも100均で売っています。

ていねいに作っていれば大量生産品よりも価格が高いのは当たり前。ですが価格が高いというだけでいろんな売場の方から「うち向きじゃない・高過ぎ」と門前払いになることが多いのも事実。それは避けたい…さてどうするか?

食べたら抜群に美味しいという評価はいただけるのは自信があるけれども、「その価値を一瞬で伝えるために・・・」がSTUDIO Kに期待された最大の役割だと、話し合う中で弊社の真の役割が見えてきました。

「ブランド=知覚価値+識別記号」とは、今年度の鹿児島の食とデザインで講師としてお世話になったインサイトフォース・山口義宏さんの定義ですが、これに従えば、弊社が行ったのは「識別記号のデザイン及び知覚価値のすみやかな伝達」。ブランドロゴのデザイン・イベントや展示会などのブースデザイン・商品パッケージのデザインなどなど、目に見える「識別記号」のデザインとともに、「知覚価値の伝達」のために「知覚価値の認識化・言語化を促進するメディア開発」を行ったことが本質だったと振り返っています。


当初からどこででも売れるものではないことはヴィータキッチン様とも重々認識しており、だからこそ目指す売場のコンセプトはとても明確!徐々にご採用いただき販売が始まっていましたが、いよいよこの2018年10月、商品案内を始めて1年10ヶ月で当初目標とした売場での販売もはじまりました。新しいメーカーさんが新しい販路を得るのは簡単ではありません。商談で一喜一憂したり、バイヤーさんと繰り返されるやり取り、各種の証明書・書類等の作成提出、それらにめげず諦めず、離島という遠隔地の不利を超えつつ新しい売場群を開拓されてきた屋久島ヴィータキッチンさんの粘り&がんばりあってこその新しい売場。格が違うおいしさのパスタであることは長年のレストランで証明されていることとは言え、本当に頭が下がります。

ということで新しいお客様との接点を徐々に増やしつつある屋久島パスタラボ、各店舗でお買い求めいただきたいのはもちろんですが、ぜひ屋久島のレストランも商品もお試しいただけると嬉しいです。こうやってオススメするとクライアントのものだから薦めてるように見えると思いますが、違うんです。私(中島)が仕事で関わるようになる前から、ここのレストランのパスタのファン、1人の消費者・ユーザーだったもので、自信を持ってご紹介いたします。
▶屋久島ヴィータキッチン
http://yakushima-vita.jp/
▶屋久島パスタラボ
https://www.pastalabo.com/